雑誌MAMORのグラビア

防衛省の広報誌「MAMOR」という雑誌がある。硬軟混ぜた記事で自衛隊の理解を深めようという内容で、感心しながらさくっと読めてしまう面白い雑誌だ。

その表紙とグラビアを「グラビアをしているアイドル」が担当している。撮影カメラマンは誰かを気にするようなグラビアに意識高い人間ならチェックしている雑誌でもある。グラビア的に旬であるアイドルを起用する、なかなかわかっている人選でもおなじみである(私に)。

表紙は陸・海・空の制服を着用し敬礼のポーズで統一されている。そんな表紙を一気にまとめて見てみよう。

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オリジナルサイズの画像はコチラコチラ 見易いように雑誌の順番はバラバラです 色調整し始めると終わらない…

MAMORのグラビアって水着はないけど、すごくフェティッシュだなぁと。「メカ」と「制服の女の子」って要素で出来ていて引きがある。アニメ好きのポピュラリティって「メカ」と「美少女」って話があってカリオストロの頃の宮崎駿からエヴァを通って現在までこのふたつが出ていれば企画が通るってくらい普遍的に求める要素なんだけど、自衛隊雑誌を読むような人の根本もまあ繫がっていて雑誌の顔がそれなのは真っ当だなと思う。

面白いのはグラビアに求められる肉体性という要素を制服という要素で引いて(包んで)いるところ。ちょっと他では見れないグラビアになっている。(しかも本物!制服も!メカも!)。フェチという病に冒された者にとって同じ敬礼ポーズを取った表紙など集めなさいといわれているようなものである。 

追記まんがタイムきららキャラット

最近休日を伊集院さんもはまっているIngressに費やしてしまっている僕です。どうも。まとめたい題材はあるので早く形にしたいです。

たま〜に発売即売切れで難民からの悲痛なツイートで巷をざわつかせるデザイン・グラフィック雑誌「MdN」が今月もあまり見掛けないようで…。キルラキルみたいな明確な理由がわからないのですが、発行部数自体が抑えられてたんですかね?らっパルさん特集みたいなものなのでこの若き才能に嫉妬する人数が発行部数を越えたってことですかね。思い付きでいってますが。

ちなみに、多くの難民を出したことでおなじみのキルラキルの文字演出の特集記事が「MdN EXTRA Vol.1」としてムック本にまとめられました。

http://img.ips.co.jp/mdn/14/3214102001/3214102001-x1000.jpgいちお表紙書き下ろしかな

ちゃんと見比べたわけではないですが、中身はまったく一緒なようです。手に入らなくてどうしてもほしい人は値段もほとんど変わらないのでいいんじゃないですかね。

ちなみにちなみに、無いとどうしてもほしくなるのが人間の心理だったりしますが本特集号「2014年4月号」を、2ヶ月くらい前に書泉ブックタワーにてバックナンバーを見かけたのでどーしてもという方はワンチャンあるかもです。

http://www.mdn.co.jp/di/articles/3205/attach/images/201403/mdn_vol240/M240_cover.jpg

 

By the way 話がそれまくってますが、最近あらためてきららキャラットのバックナンバーをサイトで眺めたのですが、いいなーと。特にキルミーベイベーが表紙の号がかなりイイ。 

 

http://www.dokidokivisual.com/magazine/img_magazine/carat2411mt.jpg http://www.dokidokivisual.com/magazine/img_magazine/carat2407mt.jpg http://www.dokidokivisual.com/magazine/img_magazine/carat2403mt.jpg 

 http://www.dokidokivisual.com/magazine/img_magazine/carat2311mt.jpg http://www.dokidokivisual.com/magazine/img_magazine/carat2402mt.jpg

情報の詰め込み方といい、フォントの遊びっぷりといい、そして一番顕著に訴えかけるのがイラストレーションの部分。(たぶん)デザイナーが作者カヅホ氏の描いた絵を配色、キャラクターの配置等かなりいじって再構成している。

こちらは2013年5月号ですが、

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左は読者プレゼント用図書カードなんですが、これがカヅホ氏が描いた元の絵だと思われます。それがデザイナーの手で雑誌表紙に生まれ変わると…右になると。

漫画家の絵を生かすデザインがあれば、表紙として絵までデザインとして再構成するものある。表紙のクオリティを上げるという意味では後者なのかもしれませんね。

 

追記トニーたけざき先生

個人的に「原作付き漫画」を描いたら他にないおもしろい漫画を描いてくれる漫画家は、黒田硫黄先生かトニーたけざき先生だと思っている。

黒田さんはデビルマン(中編)で、トニー先生はガンダム(一話完結の連載)で原作という名の星からぶっ飛んで他の銀河へ連れてってくれます。

その解釈とストーリーテリングで度肝を抜いてくれる黒田先生が現在月刊モーニングツーで原作付き漫画を連載しています!

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原作は士郎正宗の「アップルシード」!今年の7月からなので皆さんぜひ!

 

そう!今日言いたいのはトニーたけざき先生の原作付き”ストーリー”漫画を是非読みたい!(not一話完結)      ジャンルはSF!

 

毎月雑誌で読みたい!あの技術力を遺憾なく発揮できる原作付きストーリー漫画の連載というチケットを先生に渡してくれる編集者はいないのか!

 

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トニーたけざきのガンダム漫画のブックデザイン

今年の3月末にトニーたけざき先生のガンダム漫画「サクサク大作戦」が刊行された。シャアが表紙の第一作が刊行されてちょうど10年。一連の漫画装丁はシリーズを意識したものになっているので、並べて見てみたい。

装丁 古賀学(ペッパーショップ

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 「アニメとは情報である」という言葉がある。カバーには英字文字列・ピクトグラム・注意事項・警告!情報が隙間なく配置されている。

意図的に情報量を多く見せてそれっぽい雰囲気を作るのは意外と難しかったりする。英字文字列はこの漫画がどういうものなのか説明している。

缶コーヒーを小指を立てて持つシャア。熱々のおでん缶に驚くアムロ。ラーメンにがっつく初号機。一見してどんな内容かわかってしまう絵。

二巻は絵をプラモデルキットで代用したカーラーページになっているので、先生がプラ板でつくったテム・レイの謎の回路に"many color pages!"の文字が。三巻はガンダム漫画としては最終巻なので一巻二巻の単行本が(三年に一冊!)。サクサク大作戦は四コマ漫画なのでコマを並べて。

デザイナー古賀学はおもちゃのパッケージのようにポップに漫画雑誌をデザインしていたので、編集者がそれを狙って依頼したのかもしれない。

ちなみに、トニー先生の代表作「岸和田博士の科学的愛情」(講談社)の単行本装丁も情報過多でパッケージぽかったり、カバーを外すと表紙に…と遊び心が盛りだくさんな作りになっているので、なんとなく流れがあるようでおもしろい。デザイナーは神宮司訓之(ZIN STUDIO)。元々はアニメの企画・制作会社アートミックのグラフィック・エディトリアル部門にいた人物である。

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ピクトグラムにはトニーたけざき先生おなじみの自画像も。エヴァピクトグラム(の外枠)は六角形に。